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低酸素トレーニング

カテゴリ: 低酸素トレーニング(加圧トレーニング)

 低酸素トレーニングセミナー

 

 昨日は低酸素トレーニングのセミナーに行ってまいりました。

 当院ではMCCⅡ(マルチカフケアⅡ)を用いて低酸素トレーニングを行っております。

 

 

 
MCCは医師・医学博士であられるふく田整形外科の福田博司先生が開発されました。

 福田博司先生は長年加圧トレーニングに関わり研究され、その効果をより有効に発揮させるため、米国・ヨーロッパで行われていたRIC(駆血療法)を臨床に導入し短時間で自動調圧が出来るマルチカフを考案。そしてマルチカフにすることで、従来の加圧トレーニングよりもより安全性の高い低酸素トレーニングを可能にしました。

 

 

 

 RICとは

 Regional & Remote Ischemic Conditioningの略で、局所的・遠隔的虚血操作です。

 血流を一時的に止め、ふたたび開放(再灌流)させることで全身の血管および毛細血管の血流を増大させます。それにより今まで中々治りづらかった関節の痛みや筋肉の痛みが解消されたりするのです。

 

 

 

 

 そしてRICは血流を改善させ、「虚血耐性」を獲得することができます。

 脳血管障害や心筋梗塞などの虚血疾患もRICを行っていると軽くすむということが報告されています。

 (Ishihara, M. et al. : J. Am. Coll. Cardiol., 30 : 970 – 997, 1997.  )

 (Ishihara, M. et al. : Am. J. Cardiol., 92 : 288 – 291, 2003.)

 


 

 血流を改善させるので、冷え性にも効果が高く、当院でも足のむくみ改善や就寝中のふくらはぎのつりが解消された!などは良く聞かれることです。

 

 

 

 またRIC20分で高地トレーニングと同等の効果があるといわれています。

 高地トレーニングとは、高地のような低酸素、低圧の条件下でトレーニングすることで、赤血球の数が増え、酸素の摂取能力と供給能力が増大するため、有酸素エネルギー代謝能の増大効果が見込めるものです。

 RICを5分4セット(20分間)で高地トレーニング1ヶ月分に相当するといわれています。

 

 

 

 

 またMCCはMCトレーニングといって、いわゆる加圧トレーニングも行うことが出来ます。

 


 

 

 

 加圧トレーニングは短時間で速筋を鍛えることが出来ることで一世を風靡しました。

 加齢により筋力は大幅に減少します(サルコペニア)。それにより転倒しやすくなり大けがを起こし、寝たきりとなり、寿命を縮めてしまうのです。

 その大幅に減少する筋肉は大きな筋肉である速筋線維です。通常、速筋線維はバーベルを持ち上げるなど、かなりの負荷をかけないと鍛えられませんが、組織を低酸素状態でトレーニングすることにより、軽い負荷で速筋線維の動員を増大させることができます。すなわち高齢者でも無理なく速筋線維を鍛えることが出来るのです。

 

 


 

 

 また成長ホルモンの分泌も促進されるためダイエット効果も見込めます。

 このように、MCトレーニング(加圧トレーニング)は、健康増進・リハビリ、ボディメイク、パフォーマンスアップができます。

 


 

 

 

 こんな感じで頑張ります^^

 


 低酸素トレーニングはしっかりと資格を持った人に指導を受けて下さい。

 

 

 当院ではMCA学会に所属し、認定資格を持った者が指導を行いますので安心してご受療いただけます。

 

 

 

 

JSBM 日本超音波骨軟組織学会 第19回学術総会

カテゴリ: 日本超音波骨軟組織学会(JSBM)

 一昨日はJSBMの学術総会。

 前日には理事会があり、土曜日午後の仕事をお休みさせていただき、両日出席してまいりました。

 

 

 


 

 

 第19回 日本超音波骨軟組織学会 学術総会(全国大会)日程表

 開催日時:2019年10月27日(日) 9時45分 ~ 17時00分まで
会  場:富士通システムラボラトリ4階 大会議室(大阪市中央区城見2-2-6)

 9:00〜  受付開始
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 9:45〜  開会の辞      澤田 規 大会長(京都府)
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 9:50〜  会長挨拶      山田 直樹 学会会長(愛知県)
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10:00〜  基調講演      座長:澤田 規 大会長(京都府)

 『なぜ怪我をするのか? -スポーツ動作を診る-』
芦屋中央病院 整形外科 迫田 真輔
          ▼

11:00〜  研究発表 第1部  座長:大原 康宏 (福岡県)、奥山 建志 (大阪府)

 *印が発表者(演者)

 1)「有鉤骨鉤骨折に対する超音波画像の描出方法」
 まぶち鍼灸接骨院
 *馬渕 正洋(静岡県)
 2)「膝深屈曲位での前方走査の有用性」
 たけだ整骨院
 *梅田 和典(北海道)
 ・武田 哲也(北海道)
 3)「足底腱膜の厚さに影響を及ぼす因子の検討
 ―超音波画像診断装置を用いたBMIおよびアーチ高率との関係性―」
 宝塚医療大学
 *立山 直(大阪府)
 ・澤田 規(京都府)
 4)「腰部における肉離れに関する一考察」
 やわらぎ接骨院
 *奈須 崇倫(宮崎県)
 5)「第2中足骨骨幹部骨折の治癒経過と固定法の 考察」
 大川学園医療福祉専門学校
 *原田 武彦(東京都)
 はらだ鍼灸整骨院
 ・原田 知彦(東京都)
 6)「方形回内筋signにおけるエコーの有用性」
 たむら鍼灸接骨院グループ
 *棚橋 直樹(大阪府)
 ・宇野 智也(大阪府)
 ・吉村 郁人(大阪府)
 ・山根  款(大阪府)
          ▼

12:30〜  昼食、休憩

 - 評議員会開催(8階セミナールームC) -

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13:30〜  研究発表 第2部  座長: 山本 幸治 (岐阜県)、勝田 淨邦(福岡県)

 *印が発表者(演者)

 7)「正中神経のUS評価ならびにアプローチ法の一考察」
 瑞穂接骨院・瑞穂スポーツ鍼灸治療院
 *浅野 芳嘉(愛知県)
 ・山田 直樹(愛知県)
 ・成田 樹哉(愛知県)
 ・江間 大智(愛知県)
 ・橋本 高侑(愛知県)
 8)「当院で経験した肩関節外傷の一症例 -想定外の受傷原因で学んだ安全性について-」
 もずがはな整骨院
 *河本 勝成(岡山県)
 9)「高度認知症を有する上腕骨外科頚骨折の1症例」
 まえだ鍼灸整骨院
 *前田 尚利 (三重県)
 おくやま整骨院,宝塚医療大学保健医療学部
 ・奥山 建志(大阪府)
 宝塚医療大学保健医療学部
 ・澤田 規 (京都府)
 10)「鼻骨骨折の整復確認における指標の検討 ―ウォーターバックを使用した補助的指標の考察―」
 宝塚医療大学保健医療学部
 *池田 財(大阪府)
 おくやま整骨院,宝塚医療大学保健医療学部
 ・奥山 建志(大阪府)
 宝塚医療大学保健医療学部
 ・澤田 規 (京都府)
 11)「上腕部外傷性骨化性筋炎の症例 ―早期復帰を超音波観察により判断できたケース―」
 千里三浦整骨院
 *三浦 良平(大阪府)
 12)「外傷性膝蓋骨脱臼の超音波画像描出の症例 -MPFL評価法開発の試み-」
 おくやま整骨院
 *玉置 時也(大阪府)
 おくやま整骨院,宝塚医療大学保健医療学部
 ・奥山 建志(大阪府)
 おくやま整骨院
 ・原口 卓人(大阪府)
 まえだ鍼灸整骨院
 ・前田 尚利 (三重県)
 もりよし整骨院
 ・守永 和哉(大阪府)
 宝塚医療大学保健医療学部
 ・澤田 規 (京都府)
 13)「散乱体解析法を用いた骨折治癒過程に対する定量化の試み
 -超音波Bモード画像のマッピングから-」
 もりよし整骨院
 *守永 和哉(大阪府)
 おくやま整骨院,宝塚医療大学保健医療学部
 ・奥山 建志(大阪府)
 豊橋技術科学大学
 ・穂積 直裕(愛知県)
 本多電子研究開発本部
 ・小林 和人(愛知県)
 宝塚医療大学保健医療学部
 ・澤田 規 (京都府)
 島根大学
 ・宮崎 亮 (島根県)
          ▼

15:10〜  教育セミナーの部  講師:金田 晋 学会認定講師(愛知県)

 「教育セミナー」-(肩関節)-
 インストラクター
 山根  款(大阪府)、今西 博昭(兵庫県)、守永 和哉(大阪府)、
 玉置 時也(大阪府)、前田 尚利(三重県)
          ▼

16:50〜  優秀発表(最優秀賞、優秀賞)の表彰

 竹市 勝 学会副会長(東京都)

 ▼

17:00〜  閉会の辞、連絡事項
 

 

 

 


 

 

 基調講演は芦屋中央病院の迫田真輔先生。

 「なぜ怪我をするのか? -スポーツ動作を診る-」

 

 

 

 よく怪我をすると

 ・身体が硬いからだ

 ・筋力が無いからだ

 ・疲労が溜まっているからだ

 なんていわれます。

 

 

 

 では、なぜ身体が硬いと怪我をするのでしょうか?身体が柔らかければ怪我しないのでしょうか?

 このようなテーマにてご講義いただきました。

 

 

 なぜ身体が硬いと怪我をするのか?

 これに正確に答えられますでしょうか?

 

 

 

 大変興味深い内容で、正に我々が考えなければならない内容。

 怪我を治すことも大事ですが、怪我しないような身体作りや不良動作の是正。

 大変勉強になりました。

 

 

 

 今回で19回目の学術総会、研究発表も過去最高の13演題が集まり、研究発表の第2部では、役不足ではございますが、座長も務めさせていただきました。

 

 

 

 発表内容も年々レベルアップしていること感じます。おいていかれないように日々精進です。

 大変勉強になりました。

ばね指、弾発指、腱鞘炎、バネ指 体外衝撃波

カテゴリ: ばね指

 ばね指

 

 MSDマニュアルより

 ばね指では、手の指が曲がった位置で動かなくなります。指を曲げるための腱の1つが炎症を起こして腫れると、指が動かなくなり、手のひらに目立つ結節を伴うことがよくあります。正常であれば、この腱は指の曲げ伸ばしの際、周囲のさやに滑らかに出入りしています。ばね指の場合、炎症を起こした腱は、指を曲げたときにさやから出ることはできます。しかし、腱の腫れがひどくなると、指を伸ばそうとしたときに簡単にさやの中に戻れないため、指が動かなくなります。指を伸ばすには腱の腫れた部分をさやに無理やり押し込まなければならず、指を引っ張ったときのような弾ける感じがします。

 (プロメテウス解剖学より)


 

 

 

 

 

 

 エコーで屈筋腱の滑動性を見ることができます。
 分かりづらいですが、A1プーリー(さや)のところで滑りが悪くなり、引っかかってしまうのです。
 

 

 

(正常)

 

 

 

(ばね指)

 

 

 

 

 

 

 解剖図をひっくり返してみます。

 プローブをこのように当てています。

 黄色点線部のところですね。

 

 

 

 

 保存療法(物理療法やテーピング固定等)で効果が見られない場合、通常では観血的療法(手術)が選択されます。

 

 

 

 

 しかし実際、手術はしたくないと仰られる方は少なくはありません。

 やはり身体にメスを入れるわけですから、出来る限り手術をしたくないのは当然といえば当然かもしれません。

 

 

 

 

 そのようなときには、拡散型ショックウェーブ(ショックマスター・圧力波)を試してみる価値はあります。

ばね指に対しても有効であるとの報告が散見されます。

 

 

 

 

 

(拡散型ショックウェーブ施行後)

 

 

 屈筋腱が滑らかに、たくさん滑っている様子が見受けられます。

岐阜スゥープス

カテゴリ: トレーナー活動

 当院では、今年度より岐阜スゥープス(https://www.gifu-swoops.com/)をサポートしています。

 

 

 

 岐阜スゥープスはBリーグB3に所属するプロバスケットボールチームです。

 B2、B1への昇格目指して頑張っています。

 

 

 


 

 

 

 写真は選手兼チームマネージャーの田中昌寛選手とアヴェロン・ジュニア(ニックネーム:AJ)選手です。

 AJは今季新入団の期待の選手です。大きいですね、AJの下腿だけでボクの上肢と同じ長さありました^^;

 

 

 

 


 

 

 

 

 より充実したサポート行えるように、同業の先生方とともにチームを組んでサポートしております。

 皆様、是非応援の方よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本超音波骨軟組織学会(JSBM)西日本支部学術集会

カテゴリ: 日本超音波骨軟組織学会(JSBM)

 先日の日曜日は日本超音波骨軟組織学会(JSBM)西日本支部学術集会に出席してまいりました。

 

 

 

 

 

 

 基調講演は桑名市総合医療センター、リハビリテーション科の松本正和先生。

 触診とエコー画像のマッチングといった視点から非常に興味深い、面白い講演をフランクにいただきました。

 午後は教育セミナーを、私が稚拙ながら担当させて頂きましたが、その午前中の松本先生のフランクな雰囲気を継承?便乗させていただいて、のどかにワイワイ!とやらせていただきました(笑)

 

 

 

 

 前夜には懇親会があったため、業務終了後、宿泊グッズをスーツケースに詰め込み大急ぎで電車に飛び乗りました。

 次の日の朝、スーツに着替え、ホテルを出ようと持ってきた靴を履こうとしたら、またやってしまいました。

 娘のです。ちっちゃいかわいいやつです。

 


 

 

 さすがに22.0では入りません(汗)

 朝の8:00に靴屋さんもやってません。

 さすがに講師という立場上、スーツにスニーカーというわけにもいかず、ホテルの人にお店どこかにないか聞くと、ありました!ドンキホーテ。

 

 

 

 ドンキホーテって何でも有りますね。助かりました。

 ドンキホーテ様々の週末でした!

高校野球、解説デビュー?

カテゴリ: 当院セミナー、勉強会、講師

 岐阜の高校野球もいよいよ大詰めになってきましたが、相変わらず雨が多く、日程も中々順調に進みませんね。

 

 

 先般、高校野球の解説をオファーされ、無事?にやってまいりました。

 最近、急にテレビ出演が…

 いずれもなぜかケーブルテレビですが。

 

 


 

 まあ、解説といっても、OB解説者なので、試合の内容に関する本格的な解説ではなく、求められていたのは、「この選手はどういった特徴の選手でしょうね~?」と聞かれ、「う~ん、そうですね~、この選手は元気が良くてチームのムードメーカー・・・」といった具合に主に選手のことを答える解説者ですね。

 

 

 岐山高校関係者として、岐山vs岐南工の試合の解説を行いました。

 

 

 へぇ~、テレビ放映って

 こんな風になってんだ~って勉強になりました。

 で、実際の解説がどうだったか?

 リハをおこなった時は、相手の岐南工の解説者の方、非常にお上手で聞かれたことに理路整然と答えられていました。一方で私は単語ばかりで文章にならず、焦りました^^;

 

 

 なので本番は開き直っちゃいました。

 自分の中では、まあ、初心者にしては上出来だろうと、75点くらいかなと思い帰宅したところ、TV放映を見ていた奥様に散々ダメ出しを;

 「そうですね、そうですね」連発、「お前はそうですね君か!」と。また、「アナウンサーは話しを切りたがってんのに、一人でしゃべりすぎやろ!」と。

 その晩は落ち込みました。

 

 

 しかし、次の日に放映を見ていて下さっていた患者さんがお見えになり、お褒め下さいました。中々良かったと!何人かの患者さん皆良かったと言った下さいました。中には「プロ並みだよ!」とまで言って下さる方まで。フンッ!見たかヨメ!

 

 

 前述したとおり、役目は選手の特徴などを解説することだったのですが、途中でそれだけではつまらなくなり、また、リハの時に聞かれたことだけ答えていれば良かったですか?とお尋ねしたときに、いえ、それ以外もどんどんしゃべっていただければ助かりますとアナウンサーの方が仰っていたこともあり、試合の内容についてしゃべりたくなっちゃったんです。もういいや好きにしゃべっちゃえ!こんな機会も中々ないから(笑)と。家でビール片手にプロ野球見ながら「ここはね~、次の球、外へ落とせば三振取れますよ~」ってな具合で。

 

 

 なので、ほんとに面白かったです。

 でも、本当に「そうですね~」は連発してました^^;

 

 

 解説のことに必死で、肝心の試合はどうだったかというと、残念ながら岐山高校は負けちゃいました。

 雨で順延になったりでバタバタ怒濤の週末でしたけれども、ウチの長男所属の高専野球部も負けてしまい、あっという間に2日間で我が家の夏は終わってしまいました。

 

 

 また、秋にリベンジですね。

 そして来年の夏は岐山、高専ともに、もっと長く楽しませて下さいね。

 

PayPay

カテゴリ: その他

 キャッシュレス化に伴い、当院でもカード決済対応を準備しています。
 先ずはPayPay使えるようになりました。

 

 

 

上腕骨外側上顆炎 テニス肘 腱鞘炎 体外衝撃波

カテゴリ: 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

 上腕骨外側上顆炎ってご存じでしょうか?

 テニス肘と言えばお分かりになる方も多いかもしれませんね。

 中等度から重度の状態となると、中々治り辛い症状の一つともなります。

 「痛くなってから、もうかれこれ2年半にもなりますが、全然痛みが取れず、最近では日常生活にもかなり支障が出ている」という方もいらっしゃいます。

 

 

 

 上腕骨外側上顆炎とは

 (以下、Mindsガイドラインライブラリ 肘が痛い方のために 診療ガイドラインに基づいた上腕骨外側上顆炎(テニス肘)より)

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 ≪上腕骨外側上顆の場所≫

 

 上腕骨外側上顆は上腕骨の下の方(肘関節側)にある骨の出っ張り部分をいいます。この出っ張りは肘の内側と外側に2ヵ所ありますが、そのうち外側が外側上顆です。

 

 

 

 ≪上腕骨外側上顆の役割≫

 

 この外側の出っ張り部分には、手首を持ち上げる筋肉や手指を伸ばす筋肉が重なるような形でついています。具体的には、短橈側手根伸筋や長橈側手根伸筋や総指伸筋などです。いちばん出っ張っている部分には短橈側手根伸筋がついています。

これらの短橈側手根伸筋と長橈側手根伸筋は、手首を手の甲側に持ち上げる働きをしており、総指伸筋は手の指を伸ばす働きをしています。

 

 

 

 ≪上腕骨外側上顆炎とは≫

 

 上腕骨外側上顆炎とは、肘関節の外側(上腕骨外側上顆)部の病気で、上腕骨外側上顆に短橈側手根伸筋がくっつく場所が炎症を起こし、肘の痛みが生じる病気です。

 

 

 

 ≪上腕骨外側上顆炎はどうして起こるのですか(原因は何ですか)?≫

 

 上腕骨外側上顆炎は、テニスプレーヤーにこの病気にかかる人が多いことから、通称”テニス肘”と呼ばれています。これは、テニスの「ラケットを振る」、「ボールを打つ」などの動作を繰り返すことで、手首を伸ばす筋肉(短橈側手根伸筋)に過度の負担がかかり、この筋肉が骨にくっついている所がいたむためであると考えられています。

 しかし、この病気はテニスなどのスポーツ以外の原因でかかることがあります。たとえば、重い物を手で持って運ぶ、重い物を片手で引っ張り上げる、片手(片腕)で何度も物を持ち上げたり、腕を回すような作業で発生する場合があります。また、家庭の主婦にもこの病気になる人がいますので、スポーツや仕事に関係なく、日常の動作が原因になっている場合もあります。

 この病気は中年以降に起きやすい、また女性に発生しやすいといわれていることから(中年以降になると過労でいたみやすい、一度いたむと治りにくい、中高年の女性では筋力が弱いなど)、使い過ぎ以外に加齢や性別などの要因も考えられています。

 

 

 

 ≪上腕骨外側上顆炎ではどこが悪くなるのですか?≫

 

 前述しましたように、指や手首を伸ばす筋肉が腱となって上腕骨にくっついている場所が、上腕骨外側上顆といわれるところです。この筋肉の中の一つである短橈側手根伸筋が腱となって骨にくっつく場所が痛みやすいところです。

(画像引用)Mindsガイドラインライブラリ 肘が痛い方のために 診療ガイドラインに基づいた上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

 

 

≪上腕骨外側上顆炎ではどうして手首を伸ばす筋肉がいたみやすいのですか?≫

 

 手首を伸ばす筋肉の一つに短橈側手根伸筋があります。この筋肉は、ほかの筋肉に比べてきわめて薄い腱で上腕骨外側上顆にくっついています。

 このようなしくみの特徴から、手や腕を繰り返し使う動作で負担が集中しやすく、いちばんいたみやすいと考えられています。

 
≪上腕骨外側上顆炎ではいたんだ部分にどのようなことが起きているのですか?≫

 

 手首を伸ばす筋肉の一つである短橈側手根伸筋が骨にくっいている腱のところには、炎症が起こっています。

 この部分を顕微鏡で見てみると、骨にくっいている腱の部分にごく小さな断裂が見られます。同時にごくごく小さな血管や線維組織の増加も見られ、断裂した部分を修復しようとする働きがうかがえます。

 しかし、このように自分の身体がいたんだところを治そうとしているにもかかわらず、さらに腕を使い続けると、骨に対して筋肉や腱が引っ張られ、ストレスが繰り返し与えられることになります。そのため、腱の微小な断裂は修復が追いつかず、すきまができたり、石灰が溜まったりして、本来の正常な腱の組織とは異なる状態(変性)になっています。この変化には、加齢も要因として関係するようです。

 

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 当院での施術例です。

 数年来、テニス肘で悩まれていました。

 

 

 ≪初検時患側エコー画像≫

 

 短橈側手根伸筋、尺側手根伸筋&総指伸筋の共同腱付着部が腫れ、線維パターンが乱れていることから、共同腱の微細損傷が疑われます。

 また、骨ラインにも不整があり、骨の変性を伺わせます。

 

 

(初検時)

 

≪シェーマ≫

 

 ≪初検時健側エコー画像≫

 

 短橈側手根伸筋&総指伸筋の共同腱、腫れなく、かつ線維パターンもクリアに認められ異常が無いことが分かります。

 

 

 

 

 続いて、初検時のパワードプラー画像です。

 ドプラーとは血流シグナルのことです。

 上段が患側で下段の画像が健側ですので、患側の異常血流ぶりがお分かりになるかと思います。炎症が起きている状態と想像して頂ければ分かりやすいでしょうか?しかしこの方は痛くなってから2年も経つわけで、急性の炎症と言い難く、慢性的な炎症状態と言えるでしょう。

 実は血流は良い血流ばかりとは限らず、悪い血流もあります。

 この悪い血管の研究で有名なOKUNO CLINIC院長の奥野祐次Drは、増加した異常血管をモヤモヤ血管と称し、多くの慢性痛の原因になっていると指摘しています。

 

 

(患側)

 

(健側)

 

 

 ≪4回施術後≫

 

 だんだんと少なくなって来ています。

 


 

 

 ≪5回施術後≫

 

 さらに少なくなってきています。

 上腕骨外側上顆に付着する、短橈側手根伸筋と総指伸筋との共同腱の腫れも少なくなってきました。

 


 

 

 それに伴い痛みも減ってきています。

 数年來、どこへ行っても中々治らなかった痛みが数回で変化してきています。

 早く治してテニスに復帰することが目標です。

 

 

 特別施術ショックマスターはこちらから

 

 

 

-トータルコンディショニングラボ-

ヤマモト整骨院

 

〒502-0909 岐阜県岐阜市白菊町5-10

☎058-297-1779

手技療法で脊柱管狭窄症の症状は緩和されるのか

カテゴリ: 脊柱管狭窄症

 脊柱管狭窄症でお悩みの方は非常に多くいらっしゃいます。

 脊柱管狭窄症とは脳から繋がった脊髄が通る脊柱管が何らかの原因で狭くなり(狭窄され)、神経が圧迫され、しびれや痛み、麻痺などの神経症状が起きる病気です。

 

 

 日本整形外科学会の調査によると350万人を超えるともいわれています。特に70歳以上の方となると10人に1人の割合ともいわれています。

 

 

 

(プロメテウス解剖学より)

 

(プロメテウス解剖学より)

 

 

 多くはこのように腰椎の退行性変性よりなってきます。(文字が小さく読みにくいので書き出してみます)

 
 

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 A. 脊柱の退行性病変の概観

 脊柱の退行性病変は、最もよく起こる症例の一つである。この病変は年齢に依存し、30歳を超えると明らかに頻度が高くなる。特に椎間円板、さらにそれに接する上下の椎体軟骨終板、椎間関節、そして関連する運動部分の靱帯などに起こることが多い。

 
 

 ・椎間板変性と椎間板ヘルニア

 髄核中の液の減少(液保持能力の低下:正常な老化現象)に伴い、椎間円板の厚さが薄くなっていき、運動に関連する部分がしだいに不安定になる。その結果、椎間円板への力学的負荷が局所的に高まり、線維輪の部分的な剥離や亀裂の形成(軟骨症、椎間円板症)が起こり、最終的に椎間板ヘルニアが起こる。

 
 

 ・脊柱管狭窄症

 身体は椎間円板の変性を、四肢の関節における関節症の場合と同様に骨の反応性変化によって補償しようとする。椎体の辺縁には骨棘(osteophyte,  spondylophyte)が形成され(骨過形成hyperostosis)、これによって荷重のかかる面積が拡大するため、椎体関節面への負担が軽減し、運動部分の安定性が高まる。椎体軟骨終板(硝子軟骨性関節面)の石灰化(骨軟骨症)も起こる。似たようなプロセスが小さな椎間関節で生じる。それに伴って脊椎管(脊柱管)と椎間孔が狭くなっていき、退行性脊柱管狭窄症が起こる。その状況がさらに進行すると、増殖した上下の骨棘は最終的には相互に連絡し、運動部分を架橋し、骨による補強が形成される(骨性架橋形成)。これにより脊椎の可動性が徐々に制限されるが、それに伴い痛みは減少していくことが多い。椎間円板ヘルニアはもはや起こり得ない。高齢者に椎間円板ヘルニアがほとんど起こらないのはこのためである。

 
 

 B. 変性腰椎脊柱管狭窄症

 この症例における特徴は、各椎骨間の可動部分における脊柱管(vertebral canal,  spinal canal)の著しい狭窄である。これには先天的狭窄、あるいは、退行性の椎体後方への骨棘形成や椎間関節の病変(椎間関節症)といった後天的に生じる変性が原因となっている。また、まれではあるが靱帯の肥厚、特に後縦靱帯と黄色靱帯の肥厚が脊柱管狭窄症を引き起こすことがある。典型的な症状は荷重による腰椎領域と下肢における神経原性疼痛である。この痛みは長時間歩いたり、立ち続けたりするときに起こり、荷重の軽減(腕で支えるなど)や腰椎を後弯させること(座位で上体を前屈させる)によって改善される。疼痛、感覚障害および麻痺により歩行距離は著しく制限されることが多い(間欠性跛行)。診断は通常、MRIによるが、場合によっては側面からの腰椎の脊髄造影撮影法myelographyも併用する。

 
 

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 物理的に脊柱管が狭くなるわけですから、やはりその脊柱管を広げるには手術しかありません。

 我々の行う徒手的な療法(手技療法)で脊柱管が広がるなんていうことはないでしょう。

 
 

 しかし手技療法でその脊柱管狭窄症の症状が緩和されてくることはまま見受けらるのです。おそらく徒手的な操作によって二次的な圧迫(脊柱管本管の圧迫以外の末梢の筋肉などの圧迫)や血流の改善が起こるのでは無いかと想像されるところです。

 
 

 脊柱管狭窄症の患者様の苦痛は、その症状(歩行距離が著しく制限される間欠性跛行や下肢の疼痛、感覚障害、麻痺)にあり、それによる日常生活上での活動の制限や苦痛が軽減もしくは消失すれば良いわけです。

 
 

 狭窄した脊柱管そのものを治すことは出来ないが、症状が緩和されることはあるのです。しかし脊柱管狭窄症で悩んで見える方は、往々にして長期間その病態で悩んでおり、やはりそんなすぐに改善されるものではありません。経験的には週一回の施術を継続的に行い、三ヶ月位してから徐々に緩和されてくることが多いです。最初の一ヶ月くらいではあまり症状の変化も無く、この時点で諦めてしまう方もいらっしゃいますがもったいないです。どうしても手術はしたくないという方、手術するよりは良いのでは?と思われる方は三ヶ月試してみて(特別施術)は如何でしょうか?

 

CCN(ケーブルテレビ)さんの取材受けました。

カテゴリ: 野球肩 野球肘

 当院には小学生から高校生まで投球障害の子が多く来院しています。

 

 野球をやっていて肩・肘を壊すということは良く聞かれると思いますが、成長期に肩・肘に障害を起こすのは、大きく分けると以下の3つの原因があると考えています。

 

 1. 投球数

 2. 投球強度

 3. 投球フォーム

 

 1の投球数は、もちろん投げる球数です。最近やっと学童野球や高校野球でも球数制限の話が出てきましたね。よく、昔バリバリと野球をやっていた指導者の方や親御さんが言われるのは、「昔はそんなこと構わずジャンジャン投げてたけど、ボク等の時代には痛いなんていうことなかった。今の子は弱いのかね~」。

 

 多分、昔から障害はあったのだろうと思います。しかしその当時我々がやっていた少年団の頃は一学年30~40人近い選手がいて一学年でAチーム、Bチーム作れる時代でした。しかし今では6学年で1チーム出来るのがやっとという小学校も少なくありません。当時は痛がっている子が居ても目立たなかっただろうし、試合数も今ほど多くなく、守備練習をしたにしても人数が多いためボールを投げる数が少なかったはずです。しかし今の時代の少年野球は試合数も多く、主力となればピッチャー、キャッチャー、次はショートとフル回転です。必然的に投げる数は多くなってしまいます。

 

 野球の肩・肘は消耗品と言われており、投球過多になるとやはり肩・肘に障害を起こしてしまいます。

 

 

 

 

 

 2の投球強度というのは、そんなに球数を投げていなくとも、全力投球ばかりしていれば当然肩・肘は壊れてしまいます。

 

Freisig(1995)

 

 よく全力で投げなければ肩は強くならない、思いっきり投げて肩を強くしろ!なんて声を聞いたりすることもありますが、残念ながら強く投げても肩は強くなりません。筋組成がある適応はしてきますけどね。

 Freisig(1995)らは一球投げる毎に肘への外反ストレスは大人で64Nm、子どもで27Nm、肩では67Nmかかるとしています。

 ニュートンで言われてもよく分かりませんが、重さにしてボール150球分と言われています。

 



 

 

 そのように考えてみると全力で投げてばかりはやはり怖いですね。子どもであればあるほど投球時、強弱の加減できません。

 

 

 

 

 3の投球フォームは当然、肘下がりのような不良フォームであれば、障害を起こしやすいのは周知ですね。ただ、医療サイド側が投球フォームにまで踏み込むのは賛否有ろうかと思います。しかし私は投球障害を無くす、もしくは減らすためには投球フォームまでの介入が必要不可欠と考えております。

 

 そこで、原理・原則に基づいた理にかなった動作を行えば、パフォーマンスの向上と障害の予防は両立するという理念の元、投球フォームの改善指導を別時間にて希望者に行っております。

 

 


 

 

 

 前置きが長くなりましたが、その当院の投球フォーム改善指導を、先日、CCN(ケーブルテレビ)さんが取材に来て下さいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 少々お恥ずかしいのですが、放映時間は

 

 

 

 です;

 

 

-トータルコンディショニングラボ-

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