腰痛について

はじめに【腰痛の根本的解決をめざして】

 腰痛の解消・予防には腰・骨盤周りの筋肉をつけること、鍛えることがとても重要であるのは皆様ご存知であろうかと思います。

 そして腰の筋肉を鍛えるといわれるとまず腹筋・背筋を思い浮かべるのではないでしょうか?

 

 しかし最近の研究では、腰痛を解消・予防するには従来いわれていたような腹筋・背筋ばかりではなく、もっと深部にある背骨を安定させる筋肉(インナーマッスル・別名ローカル筋)をつけなければ腰痛の解消・予防にはつながらないといわれています。

 また、従来の腹筋・背筋ばかり鍛えていても、中にはかえって悪化させてしまうこともあるといわれています。

 

 しかし、残念なことにそれらの深部の筋肉(インナーマッスル・ローカル筋)は通常のトレーニングでは鍛えることが非常に困難といわれています。

 

 当院では、その困難といわれている深部筋(インナーマッスル・ローカル筋)をターゲットにした運動療法も行っております。

 通常、感じることも見ることも出来ないそれらの筋肉をエコーで評価することが出来ます。

 また、それらの筋収縮パターンをエコーでモニターしフィードバックすることで、より効率的なエクササイズを図ることができます。

腰痛について

 腰痛の原因には椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症・分離症、筋・筋膜性腰痛、椎間関節症、変形性腰椎症、等々さまざまあります。

 そしてそれぞれ個々の病態の原因も仕事での酷使、スポーツのし過ぎ、不良姿勢と色々あります。

 

 しかしいずれの場合にも共通しているのは、腰椎・骨盤の安定性の欠如が根底にあるということです。

 そしてその安定性を担う筋肉が、安静にしてばかりいてトレーニング(活動)していないと、すぐに萎縮してしまうことが分かっています。

 

 

 人間が動作を獲得する上では、可動性がなければ色々な動きを遂行する事はできません。

その為に背骨は1本の骨でなく、20数個の椎骨が関節によって連結され、可動性をもった背骨となっています。

 

 しかし、それだけでは積み木と一緒で、何の支えもなく立っているだけで動く事はできません。それらを支えてるのが筋肉です。

 筋肉によってしっかりと固定(安定)されていないと人間は機能する(動く)ことができません。

 

 可動性と固定性(安定性)は相反する状態でありながら、人間が機能する上では、両立しなければいけない問題なのです。

グローバル筋? ローカル筋?

 筋肉を機能的に分けると2種類に大別する事ができます。

 まず、表層にある主にアウターマッスルと呼ばれるグローバル筋、そしてもう一種類が、より深層部にあるインナーマッスルと呼ばれるローカル筋です。

 

 グローバル筋は、関節を動かしたり大きな力を発揮したりする筋肉で、マシーンを使った筋力トレーニングで鍛えられるのはこのグローバル筋です。

 一方ローカル筋は、関節を安定させ身体を支える筋肉で、脳との指令のやり取りをするセンサーが多く存在し、姿勢安定筋とも呼ばれます。

 

 ローカル筋が身体を安定させ、グローバル筋が身体を動かすのです。

 これらの筋群の働きは、よくオーケストラに例えられたりします。

 人間の脳の働きをする指揮者、その指揮者(脳・神経)が大きな音を出すチューバ(グローバル筋)やメロディーに細かい要素を与えるバイオリンやフルート(ローカル筋)をコントロールし、協調性を発揮し、よいメロディー(正しい身体の動き)が奏でられるのです(Moter Control Approach,2008)。

安定性は何故必要?

 

 サッカーボールを足で蹴る時を思い浮かべてください。

 左足を後方へ大きく持ち上げボールを蹴ろうとします。

 その時右足は軸足となり身体を支えます。

 腰椎・骨盤領域でも同じです。腰椎・骨盤領域で、筋肉が背骨をぐらつかないようにがっしりと支えます(安定させます)。

 腰がグラグラしていては身体を支えれなく、ボールを蹴ることは出来ません。

 ローカル筋が働いていない状態でグローバル筋が働いても、力は上手く伝わりません。またグローバル筋のみ過剰に働き過ぎても逆に腰椎に障害を起こすとも言われています。

 

 日常生活でも同様の事がいえます。

 何か荷物を取ろうと前にかがんだ時、靴下を履こうとした時、顔を洗おうとした時、いずれも腰椎の安定化が、その動作に先行して行われないと障害を起こしてしまうのです。

 不安定でない腰椎・骨盤は、ヘルニアがあったにしても分離症・すべり症であったにしても、腰の負担を軽減させることができるといわれています。

 

  

腰痛には腹筋・背筋が良い?

 従来より腰痛の解消には腹筋・背筋は大切とされてきました。

 腰まわりに筋肉をつけ保護しようというものです。

 しかし、腰椎・骨盤を保護し安定させる筋肉は、今まで言っていた腹筋・背筋とは違う事が分かってきています。

 いわゆる腹筋の代表である腹直筋は身体を動かすグローバル筋(アウターマッスル)です。

 腰痛を軽減させるには、腰椎・骨盤を安定させるローカル筋(インナーマッスル)をトレーニングしなければならないことが分かってきています。

 そのローカル筋(インナーマッスル)は腹横筋、多裂筋といわれています。

 

 

 そして、それらと共に骨盤底筋、横隔膜が一緒に働いて腹圧を高めることにより、さらに腰椎・骨盤を安定させることができます。

 そしてその安定化した保護機構により背骨が守られ腰痛の予防にも繋がるわけです。

 

 スポーツ選手のように腹筋・背筋はしっかりと鍛えている筈なのに腰痛になる人もいます。

グローバル筋を鍛えてローカル筋をトレーニングせず、機能不全をおこし腰椎・骨盤を安定させる事ができないからです。

 先ずはローカル筋(インナーマッスル)を鍛えて、その後グローバル筋(アウターマッスル)を鍛えると良いのです。

腹横筋と多裂筋

 腹横筋は円筒形の体幹を包むように存在する最深部の板状の筋肉です。

 身体の動きをつかさどる事は無く腰椎・骨盤の安定化に寄与し天然のコルセットとも呼ばれます。

 腹横筋は手・足の動きに先行して最も早く筋収縮を起こし、その先行収縮により腹圧を高め背骨を安定させ、次に起こる身体の重心移動による背骨の不安定さから腰を守ります。

 多裂筋はいわゆる背筋と呼ばれる筋肉のひとつですが身体の動き(伸展)に関与することは少なく、腰椎・骨盤の安定化に寄与します。

 何らかの原因により腰痛を起こすと、数時間後から多裂筋の筋萎縮が始まると言われています。

 

 

 RichardsonとHodgesの研究により腰痛の経験がない者では多裂筋が発達し、腰痛経験のある者では多裂筋が弱化し断面積が小さいことが判明しています。

 しかし多裂筋は通常のトレーニングでは活性化・強化が難しいと言われています。

腰痛が慢性化する原因がそこにあります。

 

 多裂筋の活性化・強化の為にバランスボールやバランスディスクなど不安定なものが利用され、関節、筋肉、腱内に存在する感覚器、レセプターを刺激し筋を活性化させます。

 現在では、多裂筋を活性化するリハビリテーションが腰痛緩和に最も有効であると考えられています。

安定化トレーニングの根拠

  • (1)  Hides JAらは急性の腰痛患者グループに対し安定化トレーニングを行った所、そのまま安静にしていたグループや薬物療法のみを行ったグループに比べて背部にある多裂筋の筋横断面積が有意に増加し1〜3年後の腰痛発生率が有意に低下したことを報告しています。
  • (2)  O'Sullivanらは脊椎すべり症や分離症と診断された患者グループに対する安定化トレーニングが、従来の保存的施術法(水泳、腰痛体操、有酸素運動、温熱などの物理療法)に比較して有意に腰痛を軽減させ、その効果は30ヶ月後においても維持されたことを報告しています。
  • (3)  McGillらのグループは筋電図と動作解析のデーター等からHand-Knee一側下肢挙上やHand-Knee対側上下肢挙上(バードドック)が、腰椎の安定化に有効で安全に行えるエクササイズであることを報告しています。
  • (4)  オーストラリアの研究グループは、急性腰痛で多裂筋の萎縮が起きることを報告している。Timmが行った大規模無作為化コントロール臨床試験では、背部手術が奏効しなかった患者の施術法として、受動的ケアよりもエクササイズの方が優れていることが証明された。Stugeらの報告では、出産後の骨盤帯痛に対して、従来の理学療法よりも安定化エクササイズの方が有効であることが裏づけられた。安定化エクササイズを行ったグループは、痛みの強さや機能障害の程度がいずれも低く、日常生活への影響が少なかったので、生活の質が対照群より高かった。この効果は出産から一年後の経過観察時においても持続していた。

 

 Yilmazら(2003)は、腰椎の微小椎間板切除術を受けた患者に対し、術後8週間にわたる安定化プログラムを処方し、自宅でエクササイズを行ったグループ、およびエクササイズをまったく行わなかったグループと比較した。

 12週間後の時点で、安定化を行ったグループは、痛み、機能、可動性、および物を持ち上げる能力の全てにおいて、他のグループより優れていた。

 また、指導者つきでの安定化トレーニングの効果は、自宅でのエクササイズより高く、自宅でのエクササイズの効果は、エクササイズをしない場合よりも高かった。

 

文献:(1)Spine26:243-8,2001. (2)Spine22:2959-2967,1997. (3)Phys Ther78:8-18,1998. (4)脊椎のリハビリテーション98:26-58,2008.

アクティブケア

  • ・朝起きたとき,いつも腰が固まっていませんか?
  • ・顔を洗うとき,ぎっくり腰になりそうではありませんか?
  • ・その場でずっと立ちっぱなしでいると腰が痛くなってきませんか?
  • ・座りっぱなしでいると腰が痛くなってきませんか?
  • ・お尻からももにかけて痛くなってきませんか?
  • ・長い距離歩けますか?
  • ・掃除機かけるのが怖くありませんか?

 

安定した背骨に作り直すことが全ての腰痛患者さんに求められています。
腰の痛みは仕方がないと諦めずに,
一緒に腰痛になりにくい身体を手にいれましょう!

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