アイシングについて

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執筆者:院長 山本 幸治

 

 

【アイシングについて】

“冷やす”は正しいのか?

 

 

患者さんがケガをしたときなどに、“先ずは冷やせば良いですか?”とよく聞かれます。
ケガやスポーツ後のケアに“とりあえず冷やす!”それは本当に正しいのでしょうか?

 

 

スポーツや日常生活で起こるケガに対する応急処置の基本はRICE処置です。


RICEとは
・Rest(安静)
・Ice(冷却)
・Compression(圧迫)
・Elevation(挙上)


の頭文字を取ったもので、保健の教科書にも出てくるような応急処置の基本中の基本とされているものです。
この中のIce(冷却)がアイシング(冷やす)という行為です。

 


ケガをした場合や過度のスポーツ活動でのオーバーワークによって患部に炎症が起こるために、その炎症を鎮めるためにアイシングを行うというのがこれまでの考え方でした。

 


しかし本当にそれが正しいのでしょうか?
最近ではその考えに疑問符が打たれるようになってきました。

 


先日、アイシング研究の第一人者、大阪歯科大学 解剖学講座 特任教授であられる荒川高光先生のお話を拝聴させていただきました。
簡単に要約してお話させていただくと、荒川教授らは組織を損傷させたマウスによる実験で、アイシングを行った群とアイシングを行わなかった群とで、アイシングを行った群は疼痛は軽減したが、筋再生は遅延したと報告されました。
筋再生にはマクロファージが重要な働きをしますが、冷やすことによってそのマクロファージの集積が遅延するということが分かったとのことです。
すなわち冷やすという行為は組織の回復を遅らせる可能性があるということです。

 


実はここまでのこのアイシングによる弊害は数年前よりいわれてきたことです。

 


最近になりまた新たなことが荒川教授らの研究により明らかにされました。
それは組織損傷が重度の場合と軽度の場合とでアイシングによる影響が違ったということです。

 


軽度筋損傷に対するアイシングは炎症性マクロファージの集積を遅らせるが、筋再生は促進させる!ということが判明したとのことです。
ムムム、とここで分からなくなります(笑)

 


すなわち筋損傷が重度のものにアイシングをするとその後の筋再生は遅延し、筋損傷が軽微なものに対してはアイシングをすると筋再生が促進される可能性があるということです。
ではどの程度が重度で軽度なのか?
わかりません(笑)

 


少なくとも野球の投球後などは軽微な領域に入る状態でしょう。
そうすると投球後のアイシングはやったほうが良いのかどうか?
これも未だ微妙です。
投球で筋損傷が起きているというわけではないからです。

 


投球後にアイシングした方が良いかと聞かれれば、今まで通り本人次第ということになります。
その本人が冷やして感じが良ければ冷やせば良いし、冷やさなければ障害を起こしやすいということもなさそうです。冷やすとマクロファージの集積が遅延することは事実なので…

 


いずれにしてもアイシングは筋再生には有利な面と不利な面があるということです。

 


アイシングは万能ではなく、“とりあえず冷やしておく”というのは、もしかしたら考えものなのかもしれません。

 


 

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